フィボナッチ法
賭け金は1、1、2、3、5、8、13…と進みます。負けたら1つ進み、勝ったら2つ戻ります。

ホイールには勝てません。どんな賭け方でも同じです。マーチンゲール法より緩やかなので、リミットに届くまでに長い連敗に耐えられますが、取り戻すのは遅くなります。期待損失は、総賭け金お金総賭け金セッションまたは一定期間に賭けた総額。再び賭けた勝ち金も含む。別名:ハンドル、アクション。全文を読む →の2.70%で変わりません。
数列のつくり
どの数も、直前の2つの数の和です。
つまり、8と13の次は21です。
それぞれの数を正方形として描くと、正方形どうしがぴったり並びます。新しい正方形の一辺は、直前の2つを並べた長さと同じです。各正方形に四分円を描くと、弧がつながって渦巻きになります。
数列をたどる
負けると右へひとつ進みます。勝つとふたつ戻ります。
賭け金と結果は、基本ベット額をユニットとした数値です。
フィボナッチ法の仕組みは?
フィボナッチ戦略フィボナッチ法1, 1, 2, 3, 5, 8, 13…の数列に従うプログレッション。負けたら1つ進み、勝ったら2つ戻る。全文を読む →数を書き出します。1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144。どの数も、直前の2つの和です。最初の数から始め、その数のユニットお金ユニットシステムやプレイヤーが基準にする基本の賭け金。プログレッションはユニットで記述されるので、どのテーブルにも当てはまる。全文を読む →を賭けます。負けたら1つ右に進みます。勝ったら2つ左に戻り、戻れなければ最初に戻ります。システムはこれで全部です。各ステップでいくらかかるかは、表のとおりです。テーブルリミットテーブルテーブルリミット許される最小賭け金と最大賭け金。倍賭けのプログレッションを止めるのは最大賭け金。全文を読む →やバンクロールお金バンクロールプレイ用に取り分けた資金の総額。バンクロール管理とは、そのうちどれだけを1ベットごと、1セッションごとにリスクにさらすかを決めること。全文を読む →で打ち切られた連敗は、それまでに賭けた額の合計を失います。
どんなセッションになりますか?
基本額$10で8スピン、負 負 勝 負 負 負 勝 勝とします。賭け金は10、10、20(勝って2つ戻り、ステップ1)、10、10、20、30(勝って2つ戻り、ステップ2)、10(勝って最初に戻る)と進みます。失ったのは10 + 10 + 10 + 10 + 20 = 60、得たのは20 + 30 + 10 = 60です。5敗3勝で、差し引きゼロです。そこがこのシステムの魅力です。代償も同じ行に出ています。ここまでに$120を賭けており、賭けた$1ごとにハウスエッジ数学ハウスエッジ各賭け金のうちカジノが平均して手元に残す割合。ヨーロピアンルーレットでは2.70%。全文を読む →がかかります。
なぜ1つではなく2つ戻るのですか?
1回の勝ちが、ちょうど2回分の負けを埋めるからです。どの数も直前の2つの和なので、5ユニットで勝てば、直前に失った2と3が戻ります。階段を思い浮かべてください。負けるたびに1段上がり、勝つたびに2段下ります。立っている段が、そのまま借りの大きさです。ステップ5では7ユニットの負け、ステップ8では33ユニットの負けで、最初の段に戻ればちょうど収支ゼロです。利益になるのは最初の段での勝ちだけで、1回に1ユニットずつです。
勝ちと負けの回数がほぼ同じなら、1回で2段は得な取引に聞こえますし、たいていは階段を下りきれます。落とし穴は、上るほど1段が高くなることです。最初の段で10回勝っても、得るのは10ユニットです。ステップ6、7、8での3回の負けは、8 + 13 + 21 = 42を失います。
- p10 −$500
- p25 −$500
- 中央値 −$500
- p75 +$250
- p90 +$920
フィボナッチ法は有効ですか?
いいえ。勝ち越す方法としては有効ではありません。計算はどのシステムとも同じです。どのベットも平均して賭け金の1/37を失うので、並び全体では賭けた総額の1/37を失います。有名な数列でも、それは変わりません。ホイールはチップお金チップ決まった金額を表すトークン。レイアウトに置いてベットする。別名:チェック(cheque)。全文を読む →の大きさに関係なく、同じ配当で支払うからです。フィボナッチ法は賭け金が上がっていくので、フラットベット戦略フラットベット毎スピン同じ金額を賭けること。あらゆるプログレッションの比較基準。全文を読む →より1スピンあたり多く賭け、1セッションあたりの期待損失数学期待損失期待値に総賭け金を掛けたもの。セッションまたは一定期間に失う平均額。全文を読む →も大きくなります。マーチンゲール法戦略マーチンゲール法負けるたびにベットを倍にするプログレッション。何ができて何ができないかは「戦略」セクションを参照。全文を読む →はさらに多く賭け、さらに多く失います。
マーチンゲール法より安全ですか?
遅いだけで、安全とは別の話です。フィボナッチ法の賭け金は1ステップあたり約1.6×で、2×ではありません。そのため、基本額$10から$500のリミットに届くまで、6連敗ではなく約10連敗が必要です。崖に落ちる確率は下がります。イーブンマネーで10連敗する確率は(19/37)¹⁰ ≈ 0.13%で、6連敗の(19/37)⁶ ≈ 1.8%より低くなります。ただし崖は高くなります。そこに至るまでにより多く賭けており、1回勝っても元には戻らないからです。
この数列はどこから来たのですか?
ウサギのパズルからです。のちにフィボナッチとあだ名されたピサのレオナルド(Leonardo of Pisa)が、1202年の『Liber Abaci』で出題しました。1つがいから始め、どのつがいも生まれて2か月目から毎月新しい1つがいを産むとして、つがいの数を数えます。答えは1、2、3、5、8、13と続きます。この規則を最初に見つけたのは彼ではありません。インドの韻律の学者たちが、それより前に書き残していました。シン(Singh、1985年)は、600年から800年の間のヴィラハーンカ(Virahanka)、続いてゴーパーラ(Gopala)とヘーマチャンドラ(Hemachandra)にまでさかのぼっています。
その誰も、ホイールのことは考えていませんでした。ここで使った資料は、この数列に沿って最初にお金を賭けたのが誰かを伝えていません。資料から分かるのは、数列の計算とルーレットの計算が決して交わらないことです。一方は賭け金の増え方を示し、もう一方はどの賭け金がいくら戻るかを示します。
連敗すると、いくら失いますか?
2つの恒等式を使えば、上の表は簡単に確かめられます。n連敗した後の損失の合計は(n + 2)番目のフィボナッチ数から1を引いたもので、1、2、4、7、12、20と続きます。次の賭け金は(n + 1)番目のフィボナッチ数です。ボルマン(Bollman、2021年)は、1、2、3から始まる数列について同じ結果を帰納法で証明しており、その場合は各数字が1つずつずれます。1ユニットから始めてリミットが500ユニットなら、マーチンゲール法は10回目のベット、512ユニットを置けません。フィボナッチ法は14回目の377ユニットまでは置けますが、15回目の610は置けません。
ダズンやコラムでは何が変わりますか?
2対1を支払うダズンベットダズン1〜12、13〜24、25〜36のいずれか。配当は2:1。全文を読む →やコラムベットコラムレイアウトの縦の列に並ぶ12個の数字。配当は2:1。全文を読む →では、ステップを戻す必要がありません。賭け金Fで当たると2Fが支払われ、これはそれまでに失った額の合計より常に多いので、どの勝ちでも数列はプラスで終わります。その代わり、ダズンは37回に12回しか当たらないため、長い連敗がずっと起きやすくなります。ダズンの14連敗は約242回に1回起きますが、赤ベット赤18個の赤の数字へのイーブンマネーベット。フランス語:ルージュ(rouge)。全文を読む →では約11,000回に1回です。
2連勝するまで止めなかったらどうなりますか?
別の変種は、勝っても負けても毎スピン1ステップ進み、2連勝したときだけ止まります。2連勝の前にn回負けていれば、利益は(n + 1)番目のフィボナッチ数に1を足したものです。勝ちが早く来れば小さく、遅く来れば大きく、しかもそれに見合うほど膨らんだ賭け金で得たものです。早い2連勝は必ず小さな賭け金で起きます。遅い2連勝には、セッションが最悪になったまさにその時に、大きなベットが必要になることがあります。
シミュレーター · フィボナッチ法
$1,000のバンクロールから始めたイーブンマネーベットの2,000セッション。
基本ベット額$10 · テーブルリミット$500 · 1セッションあたり100スピン
連敗が起こる頻度
シングルゼロのホイールでは、イーブンマネーベットは37スピン中19スピンで負けます。各行は、ある連続したスピンがすべて負けになる確率と、負けるたびに数列をひとつ先へ進むフィボナッチ法のプレイヤーがその時点までに失った額を示します。
| 連敗数 | 確率 | 約何回に1回 | ここまでの損失 | 次のベット |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 51.4% | 2 | $1 | $1 |
| 2 | 26.4% | 4 | $2 | $2 |
| 3 | 13.5% | 7 | $4 | $3 |
| 4 | 7.0% | 14 | $7 | $5 |
| 5 | 3.6% | 28 | $12 | $8 |
| 6 | 1.8% | 55 | $20 | $13 |
| 7 | 0.94% | 106 | $33 | $21 |
| 8 | 0.48% | 207 | $54 | $34 |
| 9 | 0.25% | 403 | $88 | $55 |
| 10 | 0.13% | 784 | $143 | $89 |
| 11 | 0.065% | 1527 | $232 | $144 |
| 12 | 0.034% | 2974 | $376 | $233 |
| 13 | 0.017% | 5792 | $609 | $377 |
| 14 | 0.0089% | 11279 | $986 | $610 |
| 15 | 0.0046% | 21965 | $1,596 | $987 |
確率は19/37を負けの回数だけ掛け合わせたもので、ある特定のスピンを起点に数えた値です。長いセッションには、こうした連敗の起点になりうるスピンが数多くあります。そのため、一晩を通して見ると、表の各行が示す値よりはるかに起こりやすくなります。
よくある質問
あります。勝ったら進み、負けたら戻ります。動きはより遅いパーレー法戦略パーレー法ポジティブプログレッション。勝ったら倍にし、負けるか3連勝したらリセットする。別名:逆マーチンゲール法。全文を読む →のようになります。
数学で頭の体操
まずは自分で解いてみてください。解答は折りたたんであるので、準備ができたら開いてください。
勝っても負けても毎スピン数列を1つ進み、2連勝したら終わる変形版をプレイします。賭け金は1、1、2、3、5、8…と続きます。最初の14回の結果は 勝 負 勝 負 負 負 勝 負 負 負 勝 負 負 勝 でした。今の収支はいくらで、次のベットはいくらですか?
解答を見る
答え 22ユニットお金ユニットシステムやプレイヤーが基準にする基本の賭け金。プログレッションはユニットで記述されるので、どのテーブルにも当てはまる。全文を読む →の負けです。次のベットは610ユニットで、当たればセッションは588ユニットの勝ちで終わります。
賭け金は最初の14個のフィボナッチ戦略フィボナッチ法1, 1, 2, 3, 5, 8, 13…の数列に従うプログレッション。負けたら1つ進み、勝ったら2つ戻る。全文を読む →数です。1、1、2、3、5、8、13、21、34、55、89、144、233、377。勝ちを足し、負けを引きます。+1 −1 +2 −3 −5 −8 +13 −21 −34 −55 +89 −144 −233 +377 = −22。
最後の結果は勝ちなので、もう1回勝てば終わります。次の賭け金は610です。当たれば+588、外れれば−632になり、次の賭け金は987です。
この変形版は必ず勝って終わりますが、ここではそのために610ユニットのベットが必要です。通常のルール、つまり勝ったら2つ戻るルールなら、同じ14回の結果で負けはわずか1ユニット、次のベットは2です。数列を1、2、3から始めるボルマン(Bollman、2021年)では、1ユニットの負けで、次のベットは3になります。通常のルールのほうがここで負けが少ないのは、勝つたびに賭け金が下がるからです。
スピン賭け金結果累計11勝+121負032勝+243負−155負−668負−14713勝−1821負−22934負−561055負−1111189勝−2212144負−16613233負−39914377勝−22同じ変形版で、n回負けた後に2連勝すると、なぜ必ず(n + 1)番目のフィボナッチ数に1を足しただけの利益が残るのでしょうか?
解答を見る
答え n回の負けの合計は(n + 2)番目のフィボナッチ数から1を引いたものになり、2回の勝ちはその次の2つの数で、合わせるとそれを(n + 1)番目の数に1を足しただけ上回るからです。
1、1、2、3、5…をF₁、F₂、F₃…と書きます。どの数も、その前の2つの数の和です。
負けの合計はF₁ + F₂ + … + Fₙです。この和に1をF₂として足すと、次々にまとまります。F₂ + F₁ = F₃、次にF₃ + F₂ = F₄、と続き、最後には全体がFₙ₊₂になります。つまり負けの合計はFₙ₊₂ − 1です。
勝ちは次の2つの賭け金、Fₙ₊₁とFₙ₊₂です。利益はFₙ₊₁ + Fₙ₊₂ − (Fₙ₊₂ − 1) = Fₙ₊₁ + 1。4回負けた場合なら、F₅ + 1 = 6ユニットです。
ひと息コミック

黄金比が、最大ベットの看板に出会います。
出典
- Ethier, S. N. The Doctrine of Chances: Probabilistic Aspects of Gambling.
- Epstein, R. A. The Theory of Gambling and Statistical Logic, 2nd ed.
- Bollman, M. Mathematics of the Big Four Casino Table Games: Blackjack, Baccarat, Craps, & Roulette.
- Sigler, L. E. Fibonacci’s Liber Abaci: A Translation into Modern English of Leonardo Pisano’s Book of Calculation.
- Singh, P. The so-called Fibonacci numbers in ancient and medieval India.