ボールの速度
発射速度はまちまちでも、落下時の速度はほとんど変わらない。

ボールは3〜4m/sで発射されても、トラックを離れるときの速度は、発射速度に関係なく約1〜1.3m/sです。発射速度が決めるのは飛行時間の長さで、行き着く場所ではありません。
発射
ディーラーはボール用具ボールローターと逆向きにトラックへ投げ入れられる小さなボール。現代のボールはアイボリン製またはテフロン製で、18〜21mm。全文を読む →を毎秒3〜4メートルでトラックに弾き入れます。直径80cmのホイールでは、約0.6秒で1周する速さです。発射速度はディーラーやラウンドによって異なり、強く発射すれば20周、弱ければ8周です。スタジオは、最小の回転数(通常は4周以上)を求めており、これで短いスピンがなくなります。周回数が少ないほどボールの減速は小さく、発射だけから落下のタイミングを計りやすくなるからです。
減速
ボールが遅くなるにつれて、周回時間はおおよそ等比的に増えます。1周が0.8秒なら、次は0.9秒、その次は1.0秒、その次は1.15秒といった具合です。2、3周から増え方を当てはめれば、残りの周回が求まります。下の表は、作り物ですが現実的な数列です。その背景のモデルは「減速」のページにあります。
落下時
ボールは、発射のしかたではなく、トラックの傾きと半径で決まる速度でトラックを離れます。したがって、同じホイールなら落下時の速度はスピンによらずほぼ一定で、約1〜1.3m/sです。この一定さがあるから、落下のタイミングが計れるのです。その後のエプロン用具エプロンボールトラックとポケットの間にある傾斜した部分。ここにディフレクターが並ぶ。全文を読む →とディフレクター用具ディフレクターエプロン上にあり、落ちてくるボールを散らす金属製の障害物。別名:カヌー、ダイヤモンド、ピン。全文を読む →は、ほぼ一定の入力を、大きく散らばった出力に変えます。
スタジオが最小周回数を定める理由
4周以上あれば、ボールは十分な減速を経るので、発射速度は落下のタイミングに無関係になり、飛行中に測定するしかなくなります。1、2周なら、予測装置は発射だけから落下を推定できるかもしれません。最小回転数は、ベットの早期締め切りに次いで、スタジオにとって最も安上がりな防御です。
配信映像からの測定
固定されたディフレクターをボールが通る回数を数え、配信映像のタイムスタンプを記録します。上の表と同じパターンが再現でき、そのテーブルのディーラーがどう発射するかがわかります。確率は変わりません。ボールが遅くなる前にベットが締め切られているからです。
よくある質問
飛行時間が変わるので、ボールが落ちるときのローター用具ローターホイールの回転する部分。ポケットが付いている。全文を読む →の位置が変わります。その後の散らばりは同じです。
癖か、変えるようにとのカジノ側の指示です。予測する側が求めているのは一貫性です。
ひと息コミック

発射が周回数を決め、トラックが落下を決める。
出典
- Small, M. & Tse, C. K. “Predicting the outcome of roulette.”
- Bass, T. A. The Eudaemonic Pie.